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番外・ヒトの退化器官①尾てい骨

ヒトの直立二足歩行の話は、長い道のりになります。
これまで生物学などほとんど勉強せずきたツケで、一つ一つの語彙がわからない、から調べる、調べていたらその中の語彙がわからない、から調べる…
ほとんど∞の繰り返しです。
と、言い訳ですが、ブログは覚え書のような目的なので(´∀`*)

ここから何回かは、ちょっと息抜きの時間です。

肩の力抜いて、鼻から深く息を吸って、口から吐く。
カキラの呼吸、胸郭呼吸でエネルギーを身体の奥深くから呼び起こしながら。


ヒトの7つの退化器官

ある興味深い記事を見つけました。
ヒトの退化器官についてです。
出典は「ニュースの社会科学的な裏側」というブログの、8年も前の記事です。
(ただし、その記事も別のHP典拠ですが、元となるHPは既に存在していませんでした。)

『人間の7つの退化器官』
進化の過程で残存している退化器官にどんなものがあるのか、その残存器官が進化の系統図を教えてくれる、といった内容の記事です。
私なりにざっくりとまとめてみます。

尾てい骨

尾骨
尾骨
尾てい骨とは俗称。3~6個の椎骨で形成、初期胚では9個の椎骨が確認、発育中に消失、また骨結合してしまう。


哺乳類の中で、シッポのないのは類人猿と人間だけです。
数年前、ネットで尻尾のある少年の画像が話題になったのを見たこともあります。
まれに隔世遺伝的に尻尾をもって生まれてくる子もいるようですが、今は生後間もなく医者が切ってしまいます。

尾骨は残っていますし、胎内での初期胚にはちゃんと尻尾があります。

生物の初期胚
魚類からヒトまでの初期胚とその変化

初期胚とは、多細胞生物が個体発生したその初期段階の胚のことで、卵が細胞分裂していく時期などは動物によって違い、どこまでを胚と呼ぶのか定義はありません。
まだほとんど細胞分裂しない段階なので、魚類からヒトまで、弁別しにくい状態で、進化の系統図も想定でき、遺伝子的にもその進化系統は立証できるようです。

胎児の成長
ヒトの胎児の成長

私たちにはしっぽがないので尾てい骨の研究自体あまり進んでこなかったようですが、京大理学部理学研究科の高橋淑子教授がこのしっぽについて研究を進めている紹介記事を見つけました。
(京都大学理学部紹介HPより)

高橋教授によると

「しっぽこそ、生物多様性のるつぼ」
「しっぽは脊椎動物が行った大発明」


と言われます。
しっぽは、失われたり不完全でも、生命に支障をきたすものではない、つまり切断して死ぬことはありません。
でも野生の動物は、しっぽに様々な模様をつけたり機能をつけたりすることで、環境にうまく適応してきました。
魚は尾で泳ぎや方向転換に使い、ネコはバランスを取り、サルは物をつかみ、イヌは感情表現にしっぽを様々に使います。
まさに多様性のるつぼ、なわけです。

脊椎動物が持つ脊髄は、脳と並び、ヒトの場合は受精直後から2,3週目にはすでに神経板が出現し、4週目には脳と脊髄の基盤が形成されています(脳の発達に関わる各種のHP等から)。

多細胞生物の個体発生を研究対象に絞った生物学の一分野、発生生物学の研究を進めている高橋教授によると、尾部での脊髄形成は、胴体とは異なっているとのことです。

  「私たち人間のしっぽは退化してしまったといわれていますが、実は、妊娠初期のお母さんのおなかにいる赤ちゃんにはしっぽがついています。
  成長とともになくなり、尾骨はその名残だといわれています。
  つまり、しっぽを持たない類人猿(ヒト、チンパンジー、ゴリラ、オラウータン)でも、胎児の発生段階で尾部の脊髄形成は起こっているのです。
  進化の過程で不必要なものは消えてしまうはずですから、この「しっぽの素」は私たちにとって必要であることがわかります。」


と、しっぽの進化の意義を追求しておられます。

  「尾の中にできる脊髄が身体の下部にある器官をコントロールする自律神経(交感神経・副交感神経)のバランス調整にカギを握るのではないか」

とも考え、また、この部分にはたらく新たな幹細胞が存在することもつきとめておられます。

しっぽは進化する必要性があって進化し、そしてなぜ類人猿とヒトにおいてしっぽは退化してきたのか・・・
いまだそれに明確な答えは出ていないようですが、
退化の大きな要因として

二足直立歩行

が関わっているようです。
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魚類の進化②

地上への上陸、2つの大きな変化 その2

前回は、顎のない魚類たちが、自分たちより力のある魚の出現で、海水域から淡水域へ、川下から川上へと、追われながら上陸していく、魚類の進化を見てきました。
地上へと上陸する、1つ目の大きな変化は、エラ呼吸から肺呼吸への進化でした。

2つ目の変化を見ていきます。


② 硬い脊椎の獲得

地上では水中に比べ、体に6倍もの重力がかかってきます。
支える筋肉も内臓類も、骨も、たくましく鍛えられないと適応できず、押しつぶされんとする血管に耐えうる血液循環も必要となります。
これまでのエラやヒレ、シッポでは対応できません。

6倍もの重力が全身に加わることで、筋肉、血管は固く分厚く変化しました。
骨も、軟骨から硬骨へと変化します。
脊椎動物は固い脊椎を獲得していくのです。

Ventastega.jpg
ヴェンタステガ
3億7千万年前、四足動物の元といわれる、魚類から両生類への過渡、小さなワニ。


ヒレは四肢へと進化していきます。
(出典「魚が陸上を歩くまで」
東工大研究「鰭から四肢への進化はどうして起ったか―」)

以下は軟骨魚類と硬骨魚類のヒレ、四肢類の前肢の骨格対応図です。

20190406-1.jpg

a 軟骨魚類の胸鰭  
b 硬骨魚類の胸鰭
c 哺乳類マウスの前肢 
青:前柱脚 緑:中柱脚 黄:後柱脚

20190406-2.jpg
参考 指形成モデル

難しいのですが、近年の遺伝子研究でもこの進化推移は実証されているようです。
(ヒレの前にエラが四肢の発生源だとの説が最新の遺伝子研究で実証されたのが3年前です。
「エラ→胸ビレ腹ビレ→四肢」)

こうして胸ヒレから前足が出現、と言っても今でいう上腕骨ですが、やがてそこから尺骨橈骨、その先に指が出現していきます。

もちろん最初は、四肢動物とはいえ身体も尾も魚に似ていて、大半が水中での暮らしだったのです。

水域から浅瀬へ、そしてさらに川上へ、奥へと、逃げていきます。
ヒレで、尻尾で、のたうち回り、繁茂する草木をかき分け、地を這う逃避行、生き延びるために。

ヒレの動かし方も変わり
軟骨は折れて硬質化し、関節ができていく、そして四肢ができていく。

魚類という生き物にとって、上陸は「のたうち回る」ほどの苦難の連続の移動でした。

はるか4億年前です。

魚類の進化①

前回から時間が空いてしまいました。
進化の話し、前回は、脊椎動物の祖先、ホヤ(実際はナメクジウオでしたが)に触れました。
そして、脊椎動物の起源となる魚類へと話がたどり着いたところです。

魚類の進化・海水域から淡水域へ

さて、魚類が海水域から淡水域へと、そして地上へと移動する背景を調べてみました。
最初の魚類には顎がなく、プランクトンなどを食べて海に生息していたようです。

やがて様々な種が登場、縄張りや餌場をめぐる種間の闘争が起こっていきます。

顎のある魚が登場、顎のない魚は生き延びるために、淡水域河川へと逃げていきます。
淡水域にはミネラルがなく、また浸透圧も海とは違い、そこで淡水を生きるため、塩分濃度の変化に適合できる腎臓カルシウム保存のための浸透圧に適応する鱗 等、獲得していくことになります。

20190329.jpg
アランダスピス
1959年にオーストラリアで発見され、アボリジニの「アランダ族(現在はアランテ族)」の名をとって名づけられた。
全体的に滑らかな流線型をしているが、鰭を持たないために上手に泳ぐことはできなかったと考えられている。(ウィキペディアより)


20190329-2.jpg




地上への上陸、2つの大きな変化


淡水域にも、獰猛な肉食魚がやがて出現してきます。
川下に逃げた顎のない魚たちは、そこでも種間の闘争に負けながら、川上へと移動していきます。

川上は川下よりも浅瀬なため、うまく泳げません。
追われるように水底をより早く滑り(歩く)、植物をかき分ける必要性に迫られていくのです。
硬い骨の獲得肉質のヒレの獲得、と進化を続けます。


ここで、ワクワクしながら、ドキドキしながら、想像してみませんか。
何代かを経ていくつかを獲得するまでに、おそらく軟骨は折れまくり、体表はボロボロに…
絶体絶命の危機…
最後の可能性にかけて、陸上へと移動、挑戦する種が出現する様を。

のたうち回りながら、生き延びられる環境を求め、生き延びられる機能性を獲得、変化=進化していきます。
幾多の逆境がなければ、過酷な現実の積み重ねがなければ、進化は起こらないことがわかります。

水域から、地上へと魚は移動し、次の2つの大きな変化、進化を遂げていきます。

①エラ呼吸から肺呼吸へ

浅瀬からさらに湿地帯へと追いやられた魚類の中から、やがて四足動物に最も近い種が登場。
肺魚、生きた化石と呼ばれる、魚類と両生類の両方の特徴を備えた魚です。

水中にはない空気からの酸素摂取方法として、エラ呼吸とは違う肺呼吸が獲得されていくのでした。

yu-sutenoputeron.jpg
エウステノプテロン
3億8千万年前、四足動物の祖先ともいわれる。
肉質のヒレには7本の指、肺を持つ。


(次回は②つめの変化の話です。)

ふろむさやまを応援くださるみなさま方へ

「思い」がなければ、始まりません。
「思い」を背負い、前に進む。
志半ばで終えるとしても、前に進む。


1997年10月、志を立てた2人の、「思い」100%の中から
半年後の1998年4月、10人の「思い」として結晶、任意団体「ワーカーズコレクティブさやま」が成立。

困ったときはともにたすけあえる仕組みを地域に
働く女性がいきいきと活躍できる場を地域に

90年代は、まだ専業主婦という言葉が色濃く残る時代でした。
都心を中心に、各地に働き方や生き方を模索する、女性、特に主婦層からの動きが目立っていた時代です。
たすけあいの仕組みを、これまでの無償ボランティアから脱却、有償ボランティア、そして女性の金銭自立、社会的自立へと繋げていく運動でした。
自助でなく、互助でもなく、共助の仕組み。
たくさんの女性たちが共助に夢を託していました。

主婦として生活する立場の中から、ともにたすけあう、ともにいきる、ともに歩む、その思いをカタチにするには、活動家以上に事業家の眼差しを必要とします。
活動と事業経営のギャップ
乗り越えねばならないハードルの高さを日々体験する中
それを乗り越えるには
やはり深い「思い」が必要でした。
倒れかけてもくじけかけても
「思い」をひっぱりひっぱり、20年続けてきました。

時代は刻々と変わります。
「困ったとき」への対応の仕方も違ってきました。
例えば
高齢者の「困ったとき」を解決するには
介護保険制度が確立し
介護保険外のことも有償サービスとして担われるようになりました。
大概のことはお金があれば解決します。
お互いさまのたすけあいシステムへの参加者が
「利用者」と呼ばれ
「お客様」と呼ばれる時代なのです。

個人的な努力レベルでは「お疲れ様、よくやってきた」と自己をねぎらいたいのですが、
あくまで法人ですから、目的の実現という事業観点からはゼロ評価、マイナス評価、を下さざるをえません。
とっくに死に体だったのに、「まだ指先が動いている」「時々全身がビクッとする」
だらしない有り様なわけです。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

20年間の活動の中で、その時々に関わらせていただいた方々に

「笑顔」をお届けできたこと
肩の荷を下ろしていただけたこと
元気や勇気を分かち合えたこと


それはこのふろむさやまを一貫して流れる「思い」があったからではなかったかと、思います。
すべての活動の一コマ一コマをもし丹念に見ていけば、そのことを証明できるのではないかとも思います、別に証明する気はないですが。

そう思えば、今後活動の場をガラッと変えるだけで、お出会い出来る方々に「笑顔と元気をお届けする」「ともに歩む」そのことに変わりはありません。

すべての生命が年齢を重ね死に行く存在として、私も、このふろむさやま組織体も、年齢を重ねた高齢期を今後どのように歩み続けることができるのか、問い続けながら、泥の中、藪の中、前のめりに歩んでまいります。

介護関連事業の中でお世話になってきたみなさま方
その他ご懇意にしていただきましたみなさま方
これまでありがとうございました。
そして今後とも
末永く見守って下さり
できれば様々な形でともに歩ませていただけますよう
深くお願い申し上げます。

平成31年3月
介護保険事業を終えることのご挨拶
理事代表 岡本京子

脊椎動物の先祖はナメクジウオでした。

脊椎動物の先祖はホヤではなくナメクジウオでした

近年の遺伝子研究は急速に進んでいて、脊椎動物の祖先はホヤではなく、ナメクジウオ類であることが遺伝子情報=ゲノムの解読で突き止められていたことがわかりましたので、前日の記事を訂正させていただきます。

京都大学国立遺伝学研究所の研究結果として、毎日新聞に10年前に掲載されていることがわかりました( /ω)

ナメクジウオは脊椎動物の前段階で、背骨に似た筋肉組織を持つ「脊索(せきさく)動物」の一種。

ナメクジウオ

大きさは3~5㎝。
頭部はなく、尾ビレに似た器官があって、魚のように泳ぎます。
ホヤも同じ仲間です。
遺伝子解析の結果、ナメクジウオのゲノムの大きさはヒトの約6分の1、約2万1600個の遺伝子が特定されているとのことです。
内1090個の遺伝子をホヤと比較すると、ナメクジウオの方が早く現れ、原始的であることが確認されたようです。
また、遺伝子の6割がヒトと共通しており、並び順も似ていたが、一方のホヤは独自の進化を遂げた傍流と分かったとのことでした。

遺伝子研究が進むと、従来の学説が覆る場合も多々あるようです。
極力最新の学説にたどりつけるようにしたいものです。

プロフィール

NPO法人ワーカーズふろむさやま

Author:NPO法人ワーカーズふろむさやま
「住み続けたい街は私たちの手で」をミッションとして、大阪狭山市を拠点に、高齢者の介護相談や介護への社会的理解を促す活動を進めるNPOです。

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